「料理が下手」って設定、誰得なんでしょうか?

ヒロインには色々な設定があって、中には「印象の悪い設定」もあります。その中で私が特に苦手なのが「料理が下手」という設定。ホントダメ。

「料理が下手」=「話が通じない」

「料理が下手」と言ってもいくつかあって

  1. そもそも料理の経験がない
  2. やってみたけど上手く行かなかったからやめた
  3. 「料理」自体が嫌いでやりたくない
  4. 感覚が狂っていたり味見しなかったりで下手という自覚がない

私がダメなのは4番です。

1~3は別にいいんですよ。最初から上手にできるなんて一部の天才だけなので気にすることじゃないです。得意不得意や好き嫌いもあるので、2番や3番も「仕方ないね」で済みます。けど4番。これは話が通じないからダメ。

「愛しの主人公に手作り料理を振る舞う」って場面で「見るからにヤバいやつ」を平気で食卓に並べてきますよね彼女ら。しかもそれを食べて苦しんでいる主人公を見て何とも思わないんですよ。

普通、相手に出す前に味見しますね。ここで不味かったら作り直すなり捨てるなり、色々な対応を取れます。そして相手に渡ってからも、ちゃんとできていたかを気にしますよね。多くの企業がお客様相談窓口を設置しているわけじゃないですか。

4番のヒロインはこのどちらの能力も終わっています。この2つの能力が終わっているヒロインとの共同生活は困難を極めます。

目の前の相手を見る能力

4番のヒロインに欠如している2つの能力は、まとめると「目の前の相手を見る」能力です。「相手が実際に好んでいるか」を見極める能力ですね。

「人気だから」という道具があります。店の品揃えを決める際には大変便利ですが、目の前の相手に好かれたい場合には使いづらいアレです。目の前の相手がそれを好むかはわかりませんから。

「人気だから好まないのはおかしい」と無理矢理押しつけたら、まぁ嫌われますね。この場面では「目の前の相手が好むこと」が重要なので「人気だが、目の前の相手は好まない」と理解する必要があります。この「目の前の相手を見る」能力が欠如していると、共同生活が長続きしません。

たとえば「私が菓子作りが得意で、あなたが菓子を食べるのが好き」なら、とりあえずカップルとしては成立するでしょう。けどこれは「たまたま現在合致しているだけ」です。

人間は変わる生物なので「あなた」が菓子を嫌いになる可能性が考えられます。そうなったときに「私」は「あなたの好みの変化」に気づく必要があるんですね。けど「目の前の相手を見る」能力が欠如していると「あなたの好みの変化」に気づかず、菓子の提供を続けて共同生活が破綻させてしまいます。

ヒロインって結婚相手や彼女といった「共同生活を営む関係」を妄想する相手じゃないですか。そのヒロインの共同生活を営む能力が終わってるんですから、そりゃ萎えますね。

「私はこんなにあなたを愛しているのに、なぜあなたは私を愛してくれないの!?」とか言ってくるヤンデレヒロインいますよね。そりゃおめぇの目が腐ってるからだろって話ですね。4番の「料理が下手」も、ヤンデレと本質的には同じです。目が腐ってるからダメ。

結局「料理が下手」は誰得なのか

このように致命的な欠点だと思うんですが、そんな「料理が下手」設定をわざわざくっつけてどういう得があるんでしょうか。

私が思いついたのは「他のヒロインを上げるため」。「料理が得意」なヒロインっていいですよね。「料理が得意」自体はどうでもいいんですが、「目の前の相手を見る」能力に長けているってことなので。

そんな魅力的な設定でも、全員が持っていたら「当たり前」になってしまい目立ちません。料理対決イベントなどで「料理が得意」をアピールするには、敗者が必要です。そこで「料理が下手」なヒロインを1人作って、汚れ役をそいつに全部任せちゃう。

こうすれば「料理が得意」は特別なことでありつつ、多くのヒロインは「料理が得意」でいられます。尊い犠牲ってやつですね。

料理対決イベントに頼らなくても、「弁当を作ってきてくれるイベント」を一部のヒロインでやるだけで解決しそうな気がするんですけどね。「お、こいつかわいいじゃん」ってなったヒロインで「料理が下手」設定を後出しされると「はぁ~~~…」ってなるのでやめてほしいです。