クソUIで学ぶエロゲUIデザイン「Chuablesoft作品のセーブ・ロード画面」

エロゲをプレイしていてよくクソUIに遭遇します。なぜこんなクソUIにしてしまったのか…テスト段階で誰もおかしいと感じなかったのか…。

そういうUIの失敗例を紹介していきます。今回は部品というより全ての要素が負の方向に突き進んでいる「Chuablesoft作品のセーブ・ロード画面」。

Chuablesoft作品のセーブ・ロード画面

Chuablesoft作品のセーブ・ロード画面はこんな感じです。

あまり見掛けないタイプですね。というかChuablesoft作品以外で見たことがありません。色々マズいので見ていきましょう。

ボタンが小さい

早速セーブしてみましょう。

…反応がありません。そういえばマウスカーソルを合わせても画面に変化がありませんでした。どうやらここはボタンではないようです。はい。お察しの通り隣の「↓」がボタンです。もっと雑にクリックしたくないですか。

なぜこんなことになってしまったかというと

このようにセーブ以外に3つも機能が詰まっていて、雑なクリックでは誤クリックが発生するからですね。

Memoボタンでコメントを手入力でき、×ボタンでセーブデータを削除でき、鍵ボタンでセーブデータをロックできます。多機能ですね。そのせいでセーブの度に小さいボタンを頑張ってクリックしなきゃいけなくなっているんですけど。

多分ほとんどのプレイヤーはこれらの機能を使いません。「キーボードによる文字入力に慣れている」かつ「現在の状況を要約して短い文章にできる才能がある」という類い希な人類以外にとってコメント手入力機能は面倒くさすぎて使われません。そもそもこの「Memo」がボタンと認識されたかも怪しいです。他のボタンがアイコンなので、文字が表示されている「Memo」はただのテキスト表示と認識されていたかもしれません。

次に削除機能ですがそもそも不要です。不要なセーブデータは上書きすればいいので。

ロック機能も微妙です。特にゲーム性のないエロゲにおいて、セーブデータはロックして守ってやるほど重要ではありません。最初からやり直してもCtrlキーを押しっぱなしにすれば数分で再現できてしまいますから。

うん…セーブデータ全体をセーブボタンにしてくれた方がよかった…かな…。

作ってみました

  • セーブボタンを削除して全体をセーブボタン化
  • その分表示文字数を増加
  • Memoボタンとセーブデータ削除ボタンを削除して鉛筆アイコンを追加

見ただけで「右端のアイコン以外ならどこをクリックしてもいい」と伝わるかと思います。

スクロールバーが認識しづらい


セーブデータの左側に何か小洒落た帯がありますね。何これ。スクロールバーです。セーブ・ロード画面でスクロールするとChoice枠も連動して動きます。

目をこらして見るとうっすらと「01~06」などと表示されていますね。これはセーブ枠の番号を示しており、スクロールバーをクリックすると該当するセーブ枠の位置にスクロールできます。

まずこのスクロールバーの位置が不味いです。スクロールバーは一般的に右または下にあるものです。つまり人類にとってスクロールバーとは「画面右や下にある何かスクロールできそうな帯」です。このためこの帯はスクロールバーと認識されにくいです。

その上「左側」という位置は人間の目の動きとの相性が極めて悪いです。人間の目は「行末まで来たら次の行頭に移動する」という動きをします。「NEW!01」から始まって右端に到達すると、次は「02」に来るんですね。スクロールバーは視界に入りません。「視界の隅で何か動いてる」が精々。

このスクロールバーはホイールでもクリックでも移動できるので、一般的なページボタンの上位互換といえる素晴らしい機能を持っています。しかしそもそも「操作できるUI」と認識されないせいで「ホイールを転がしまくって探さなければいけない面倒なセーブ・ロード画面」になっちゃっているんですね。存在に気付かれていない機能は存在しないのと同じ。悲しいなぁ…。

画面あたりのセーブデータ表示数が不味い

1画面に6個のセーブデータが表示されています。これが不味い。

いえ別に6は不吉な数字だとか言いたいわけではないんですが。スクロールバーの数字表示が汚くなってしまっています。「19~24」とか何言いたいのかさっぱりわかりません。

小学校低学年だったかで九九を覚えましたよね。あのとき5の段って他より先に覚えられましたよね。4や7の段は手間取っても5の段は法則性を見出しやすいですから。

このスクロールバーの数字表示は6の段です。人類は基本的に5の段の方が高速で計算・認識できます。というか他は頑張らないと計算・認識できません。指が5本なんだから仕方ない。そういうわけで「17番にセーブしたから…17ってどこだ…?」となります。

せっかくアレがスクロールバーだと気づき、数字がセーブ枠の番号を意味していると理解したのに、まだ頑張らなきゃいけない。この機能ハードル高すぎませんか。

まとめ

古い作品では普通のセーブ・ロード画面でしたが、ある日を境にこのUIに切り替わり、小さな変化はありますが最後までこのUIです。あの日Chuablesoftに何があったのでしょう。わかりません。

UIは普通が一番です。1ページに10個程度のセーブデータが並んでいるアレでいいんですよ。アレなら「使い方がわからない」なんて人は出てきません。多少高機能でも、使い方がわからなければ意味がありませんよね。普通で行きましょう。