絵の中の絵の話

エロゲは絵とテキストと音楽と動画の総合芸術的な何かですね。ってことで絵の話をしましょう。

今回は絵の中の絵の話です。

「絵の中の絵」とは

こういうやつです。

このとき「男性の絵」が「絵の中の絵」です。

さて、この「男性の絵」が女性と同程度のリアルさだと、「リアルな絵を描いている女性」という絵になりますね。私たち現実の人間にとって現実の人間と同程度のリアルさの絵は「リアルな絵」なんですから、女性と同程度の「男性の絵」は女性にとっては「リアルな絵」です。

このため「アニメみたいな絵を描いている人」を描く場合、「絵の中の絵」は大幅にデフォルメ化する必要があります。

「絵を描く」となると無意識のうちに「正しく、リアルに」描こうとしてしまいます。その結果「絵の中の絵」までリアルに描いてしまい、「アニメみたいな絵を描いている人」のはずが「リアルな絵を描いている人」になってしまいます。

「絵を描くこと」の目的を思い出してみましょう。「アニメみたいな絵を描いている人」という情報を伝えることです。伝えたいことがちゃんと伝われば、他は大した問題ではありません。正しくなくてもいいし、リアルでなくてもいいです。

エロゲの中の怪談は怖くなくていい

「絵の中の絵」がリアルでなくていいように、エロゲの中の怪談も怖くなくて構わないんですよね。エロゲの中で怪談を利用するのは、「怖がるヒロイン」を描くためです。怖がってる女の子ってかわいいよね!ってことです。

「怖がるヒロイン」さえ描ければ、怪談自体をマジで怖いものにする必要はありません。プレイヤーに「あぁこれ怖い話なんだな」と認識してもらえる程度に怖ければ十分です。

それを超えてマジで怖い怪談をエロゲに入れると、怖いものが苦手なプレイヤーが死にます。そして「このメーカー、ライターの作品は怖い」という認識になり、次回から買ってもらえなくなります。作品を買ってもらえなくなるって怪談より怖いですね。

いい歳した大人が怖い話を怖がるわけないだろ

というのは間違いです。年齢的に大人でも、私たちの多くは子供と大差ありません。そんなに物わかりよくないですよね。お金ほしい!モテたい!寝たい!サボりたい!遊びたい!

けど皆さんそんなことおくびにも出しませんね。我慢してるんですよ。そうです。怖いのも我慢しているんです。だから見た目は「怖がっていない大人」になって、「大人は怖いものが平気」というイメージに繋がるんです。

じゃあエロゲを選ぶときに大人ぶる必要があるかというと、全くないですね。多人数でプレイするならまだしも、エロゲは1人プレイのゲームです。見栄も何もあったもんじゃありません。その人の本心がそのまま作品選びに反映されて怖いのが苦手な人は我慢せずに怖い作品を回避します。

まとめ

「力の入れ方を間違えると作品が鋭くなって売れなくなる」という話でした。クリエイターは普段から鋭い作品に囲まれているせいで感覚が狂っていますが、一般人はちょっと鋭い作品に触れると怪我する程度の雑魚です。それでいて客のほとんどは一般人です。

一番大事なのは「作品が売れる」ということです。それ以外は大した問題ではありません。売れると思って発売した作品が売れなかった。じゃあ「売れると思った感覚」がおかしいってことです。その感覚に頼って決断したら、多分次も売れません。自分の感覚を疑っていきましょう。