「ナデレボ!」感想

DMM GAMES 遊び放題」対象タイトルから目に付いたのをやっていきましょう。今回は「ナデレボ!」。

普通の学園ラブコメ

学園ラブコメってもう何かテンプレートが固まってるじゃないですか。主人公と感じの良い男友達が一人、攻略対象ヒロインが5人前後で、やたら権限を持っている生徒会長とかクラスメイトの美少女とか学食とかそういう概念が出てくる。

「ナデレボ!」もそういう学園ラブコメです。レビューを検索してみると「退屈だった」という感想が散見されますが、まぁそうですよね。学園ラブコメだもん。学園ラブコメって退屈なテンプレート学園生活を舞台にしたラブコメですから、そういうのを求めてプレイするものなんですよ。

過激な戦闘シーン、ヒロインの死や強姦、精神病、そういう概念とは無縁の世界で、心穏やかに美少女ときゃいきゃいにぎやかに過ごすゲーム体験―これが学園ラブコメです。

ってことで本作は薬にも毒にもなりません。プレイを終えたとき、これといって残るものはないでしょう。ご安心ください。無難っていいですね。

日々の食事をおろそかにしてはいけない

私はこういう「無難なもの」に甘いです。感動もねぇ、盛り上がりもしねぇ、そんな作品を高評価します。私たちが普段食べているのは「普通においしいご飯」なので。

私たちを支えているのは高級レストランの食事ではなく、1日2~3回食べる普通のご飯です。私たちの体は90%以上「普通においしい普通のご飯」で出来ています。激辛とかこってりしつこいとかそういうクセがなく、クセがないからこそ構える必要もなく安心して食べられる、そういうご飯です。

それなのに娯楽作品で私たちが重視するのは「感動」です。涙を流して感動する、時間を忘れて一気に読むほどのめり込む、そういう高級レストランみたいな作品を高評価してしまいます。「日々のエロゲ体験」の90%以上が「普通のエロゲ」でできているのに。

「日々のエロゲ体験」を幸せなものにするには、90%以上を占める「普通のエロゲ」の質が大事なんです。だから、私はこういう無難な作品を高評価します。パッケージ詐欺もキツすぎる設定もなく、無難で普通の学園ラブコメを提供してくれた。それでいいんですよ。

※ただしUIは変

何か…変でした。いえ別にそんなに致命的にひどいわけじゃないんですけど、変でした。

好感度が…減った!?

「ナデレボ!」のおおまかな構成は「ヒロイン選択画面が表示され、3回同じヒロインを選ぶとそのヒロインのルートになる」です。で、その選択肢画面はこんな感じです。

ヒロインA ♥ ヒロインB ♥ ヒロインC ♥ ヒロインD

1回目の選択肢画面がこれなんですね。全員好感度2/3なんて、モテモテじゃないですか。あと1回選ぶだけで好感度マックスじゃん。それでとりあえずヒロインAを選んでみたんですよ。それでヒロインAのエピソードが進行して、で、2回目の選択肢画面。

ヒロインA ♡ ヒロインB ♥ ヒロインC ♥ ヒロインD

好感度減ってない? コレはあれか? 実は印象が悪化したけど、トラブルにならないようにヒロインが笑顔のまま距離を置いていくみたいな、現実みたいなアレか…? そのままもう一度ヒロインAを選んでみました。

ヒロインA ♡♡ ヒロインB ♥ ヒロインC ♥ ヒロインD

どうしてこうなった。今のエピソードのどこに好感度の下がるポイントがあったのかがマジでわからない…。

そして3回目もヒロインAを選んだらそのままヒロインAのハッピーエンドになりましたね。めっちゃ好かれてましたね。何だったのあの好感度。

多分「このヒロインの残りエピソード数」とかそんな意味だったのでしょう。けどエロゲでのハートマークは「好感度を意味し、増えていくに従い赤系統の色に近づいていくもの」だと思います。それが色を失ったら「好感度が減った」です。

説明書には何か書いてあったのかもしれないんですが、DMM GAMES 遊び放題だと説明書がないので…。そもそも文字を読んで選択肢を選ぶだけの単純なエロゲに説明が必要なUIってあっちゃいけないと思うんですが。直感で「あぁこれそういうやつなんだろうな」と理解できるようにしてほしかったです。

ダブルクリックでフルスクリーン切り替え

Windowsには「タイトルバーをダブルクリックするとウィンドウを最大化する」という機能があります。はい、右上の小さいボタンをクリックする必要なんてないんですよ。「ナデレボ!」でもその機能が有効なんですね。爆発してほしい。

エロゲはマウスでプレイするゲームです。キーボードでもプレイできると言えばできるんですが、作品ごとに挙動が違うため、安定してプレイできるマウスが主流です。クリックでテキストを読み進めていくわけですよ。

人間は機械ではないので、クリックを繰り返すと徐々にマウスがズレてきます。そして無意識のうちにダブルクリックしたりもしています。で、この2つが重なると「ぼーっとテキストを読み進めていたら突然フルスクリーン化する」という事故になります。

そしてそのたびに「「CONFIG」画面を開いて「フルスクリーン」に切り替える→「ウィンドウ」に戻す」というクソ面倒な手順を踏んで復帰させる必要があります。数回やらかしてそのたびにため息をついてました。

エロゲは「無意識に行うクリックの回数が非常に多い」ため、「タイトルバーをダブルクリックするとウィンドウを最大化する」機能は無効にしておくべきです。ウィンドウサイズの変更をコンフィグ画面でのみ行えるようにしておけば、今回のような事故は防げました。

謎のINFO枠

CONFIG画面右上に「INFO」という横長の枠が設置されていまして。エロゲ慣れしていると「あぁ設定項目にマウスカーソルを合わせるとここに説明が表示されるんだろうな」ってなるじゃないですか。「システム通知」とかそういう短い言葉ではよくわからないこともあるしね、うん。

違いましたね。一通り全ての設定項目にマウスカーソルを合わせたり切り替えたりしてみたんですが、何も表示されませんでしたね…。結局何のための枠だったのか、最後までわかりませんでした。困りもしなかったのでまぁいいんですけど。

なぜかバックログが開けない

エロゲにはバックログ機能というものがあります。要は過去のテキストをさかのぼって表示する機能で「あれ、こいつさっき何て言ってたっけ」となったときにマウスホイールを転がすだけで読み直せる便利機能です。「ナデレボ!」にも当然搭載されています。

なんですが、なぜかバックログ画面を開こうとするとときどき拒否されます。途中で立ち絵が変化するセリフ…「(笑顔)わぁ嬉しい!(困った顔)でも…」みたいな…の再生中なのかな、にバックログを開けません。セリフの再生が終了すると、開けるようになります。

プレイヤーは「あれ、こいつさっき何て言ってたっけ」と感じた瞬間にマウスホイールを転がして疑問を解消したいわけですが、このせいでしばらくもやもやした状態で待たなきゃいけなくなります。

総評

…とまぁ最後にUIについてボロクソ書いたんですがいずれも致命的なものではないです。ちょっと変だな?ってだけで。

「ナデレボ!」は学園ラブコメであり感動の超大作ではないです。多分制作中からそんなもん目指してもいません。「学園ラブコメ」を期待してやる分には期待通りの作品です。

「あー何かエロゲやりてぇ」、食事で言うところの「あー腹減った。何か食いてぇ」みたいな状況でとりあえずやる分には適した作品だと思います。