楽しくない抜きゲーを楽しい抜きゲーにする方法

ゲームは基本的に楽しむためのものです。基本的に。

けど抜きゲーって違うんですよね。抜きゲーは別に楽しくないです。

抜きゲーは抜くための道具です

たとえば「定規」は一部の変態を除いて楽しめる道具ではありません。これは定規が「長さを測るための道具」だからです。「ゲーム」が楽しいのは「楽しむための道具」だからです。人間が楽しいと感じるように設計した道具だから、特別に楽しいんですね。

「特別に楽しいと感じるように設計した道具」で初めて楽しいんです。そういう視点で「抜きゲー」を見てみると、別にそういう設計になってませんよね。あくまで「抜くための道具」であり、客から求められているのは「おかずにできること」です。

食事だって別に楽しくないじゃないですか。第一の目的は「腹が膨らむこと」ですから。「毎日やることだからどうせなら楽しみたい」ってことで味の研究が進んで、その結果菓子なんかが誕生したりもしましたがそれはあくまでおまけ。

抜きゲーは「おかずにできること」を最優先に設計した道具です。ゲームに似ているから「ゲー」が付いているだけで、「楽しむためのゲーム」とは別物です。「抜くための道具だからエロに関しては任せろ。だけど楽しくなくても怒らないでね」そういう道具です。

「楽しい抜きゲー」にするには

抜きゲーは抜くための道具だから楽しい必要はない。でも「楽しくない」は「面倒くさい」ってことです。菓子なら大丈夫でも朝昼晩の食事は面倒くさいってことありますよね。

そういうわけで「どうせ抜くなら楽しい雰囲気の作品で抜きたい」という需要があります。栄養摂取の観点では使い物にならない菓子がこれだけ売れているんですから「楽しい抜きゲー」だって売れていいはずですよね。

でも困った。「抜きゲー」はほの暗い、または桃色の雰囲気を帯びやすい性質があります。このため普通に作っても楽しくなりません。それでエロゲ業界が発明したのが「Hシーンを真面目に作ったバカゲー」です。

「バカゲー」は楽しい作品です。これ大の大人が真面目な顔して作ったのかよみたいな下らない雰囲気の作品ってあるじゃないですか。アレでHシーンをクソ真面目に作ると「楽しい抜きゲー」になります。

「ぜったい最胸☆おっぱい戦争!!~巨乳王国vs貧乳王国~」という作品があります。見るからにバカゲーで「あぁ~何も考えなくていいやつだ~」と飛びついたんですが、プレイし終えたときに「あれ…もしかしてこれすごい作品だったのでは…?」ってなりました。普通に作っても楽しくならない抜きゲーが楽しかったので。

それで振り返ってみたら、バカゲーなのにHシーンは堅実に作られていて、「楽しい抜きゲー」も作れるんだなってちょっと感動しました。ちなみにバカゲーでHシーンまでバカな感じにすると、普通のバカゲーになり抜きゲーとしては使いづらくなります。

Hシーンはやっぱり楽しくない

「Hシーンを真面目に作ったバカゲー」でもHシーン自体はやっぱり楽しくありません。作品全体の楽しい雰囲気を引きずって少しだけ明るい気分でHシーンに突入できるだけです。Hシーン以外は楽しさで、Hシーンはエロさで読ませる戦略です。

「楽しい」と「抜ける」は相反する性質で、作品の中で「楽しい部分」と「抜ける部分」は切り替えられても「楽しくて抜けるHシーン」は実現困難なんじゃないでしょうか。

「Hシーンを真面目に作ったバカゲー」はあくまで「楽しくないと途中で飽きて完走できない人々」を何とかゴールまで引っ張る方法です。

まとめ

抜きゲーは基本的に楽しくなく、それが当然です。抜きゲーに楽しさを求めてはいけません。でもそれでは抜きゲーが面倒くさいものになってしまう。じゃあどうするか。それで発明されたのが「Hシーンを真面目に作ったバカゲー」です。

って何かもう料理研究みたいですね。