「ご主人様、メイド服を脱がさないで。」感想

大金持ちの家のお坊ちゃんが許嫁やメイドたちと恋愛して駆け落ちするお話。メイドたちとの駆け落ちはまだわからなくもないですが、なぜ許嫁ルートで駆け落ちするのか…というと、代々続く家なのでヘンテコなしきたりに縛られているところがありまして、それでやってられるかぼけぇー!となって飛び出すことになります。とてもつらいお話でした。

そのしきたりというのが「夫婦生活を円満に続けるには、性生活が上手くいくことが不可欠であるから、メイド達を使ってセックスの練習をしなければならない」というエロゲだなぁ~みたいなアレです。それが結婚後も続くんだそうで。それで
許嫁「結婚までなら耐えられるけどそれからも続くってマジ無理なんだけど」
主人公「わかる。親父を説得するわ」
父親「我々はしきたりを守ってきたから発展できたんだ。それを破るなんて許さんぞ」
といった感じで、「ダメだこの親父頭おかしいわ…」で駆け落ちすることになります。それで駆け落ち先で幸せにセックスしてハッピーエンド。父親の暴走が大変アレで「おえぇー…」となりました。これが金髪のお嬢様千夏ルート。最初に攻略したルートでした。

メイドルートはまぁいいですね。身分が違うことがそもそも問題なので、わざわざ父親を発狂させる必要もなく、平和に駆け落ちして幸せにセックスしてハッピーエンドでした。結局駆け落ちなんですけど。仲を反対されるんですが、まだ父親の考え方もわからなくもない感じで、まぁまぁまぁ。

で、メイド3人のうち最後になった左端の可憐ルートがこれまたアレで、孤児院出身であることが癪に障ったらしく大いに発狂してました。こんな女が相手では家の名が汚れる!って。当然わかり合えず、あえなく駆け落ちとなりました。他のメイドルートで評価を取り戻しかけていたのに…。最初と最後で父親が暴走して、大変微妙な気持ちでプレイを終えることになってしまいました。他のメイドと同じ感じに仕上げてくれればそれでよかったんですけどね…。

タイトルは「メイド服を剥ぎ取ってエロいことをする」的な意味ではなく「駆け落ちによってメイドをやめることになり、メイド服を脱ぐ(もう二度と着ない)」だったんですね。

 

父親の暴走が「有意義なしきたりを破ろうとしたため」であればまだよかったんですけど、このしきたりはヤバいです。作中に
父親「夫婦生活を円満に続けるためにこのしきたりを守りなさい」
主人公「でも俺一人っ子じゃん。おかしくない?」
という場面がありまして、たしかにおかしいんですよね。性生活が順調に行っていて、金銭的な問題を気にするような家でもないのに一人っ子って。そしてこれについて「父親の練習相手になったメイドの性癖が歪んでおり、相手になった父親もその影響で性癖が歪んでしまい、妻とは何とか1人作るだけでセックスレスに陥ってしまった」というしょーもない真相が明かされます。ギャグじゃん。しきたり欠陥だらけじゃん。

しきたりの事故で性癖が歪んでしまいギャグキャラに落ちた父親がいくら家柄がどうとか喚き散らしても微妙な気持ちにしかならず、それでいて簡単に倒されて笑いを提供してくれるわけでもなく最後まで暴れ回り、もう何かもうホントこの親父は…。

ヒロインたちはkakao先生とおりーぶ先生が大変いい仕事をしていてとても可愛らしく、Hシーンもエロく文句なしの出来でしたが、父親が全てを持っていってしまいました。エロゲに出てくる主人公以外の男性キャラクターなんて普段ニコニコしているけどここぞというときは決めてくれるナイスガイだけでいいじゃないですか…。後のゴッドシスターズで父親を早々に病死させていたのは、本作の父親の評判が悪かったことの反省が活かされてのことなんじゃないかと、そんな気さえしています。