「初情スプリンクル」感想

スプリンクルは「まき散らす」とかそんな意味。周囲の女性に初情(発情)をまき散らす体質になってしまった主人公と、魔法が使えるようになったり元々魔女だったりするヒロインたちで話を面白おかしく転がす学園ラブコメです。

ヒロインは4人+おまけルート1人で5人。そのうち2人はヒロインの魅力で100点満点を叩き出すルートで、残り3人はそれに加えてシナリオまでめちゃくちゃ面白い、というとんでもない作品でした。

そんな中でメインヒロインの羽月は自信過剰というか何というか、かなり面白おかしい性格をしています。私は「このヒロイン人生楽しそう」と好意的に受け入れられたからよかったものの、鼻につくと感じる方もいらっしゃるかもしれません。羽月は全ルート満遍なく出てくるので、反りが合わないと全編キツくなるかもしれません。

大体こんなノリです。全クリまでこれと付き合っていくのは、好意的に受け止めていないとキツいですね。ちなみにシナリオは可もなく不可もない感じ。

シナリオがイマイチでヒロインの魅力だけで押し切っていたのは、この羽月ルートともう一つは雫ルートです。「オタクくんこういうヒロイン好きでしょ?わかってるよ。存分に味わって死ね」みたいな、完璧にこちらの好みを把握して忠実に描いたようなヒロインでした。

結婚するしかないな、これは。

シナリオはひたすらいちゃラブしまくって障害を愛の力で蹴散らすみたいな感じで特に面白くはありませんが、ヒロインの威力が軽く致死量を上回っていたのでそれは大して問題になりませんでした。

シナリオが面白かったルートとしては、まず小春ルートが挙がります。「敵と味方との間で板挟みになってストレスで胃に穴を空ける」という他ではあまり見たことのないお姉さんヒロインで、普段主人公をめちゃくちゃ甘やかしてくる姿とのギャップが素晴らしかったです。また主人公がオラついて小春を魅了する場面もあまり見ない展開で面白かったです。こんなエロゲ主人公見たことない。

次がみおルート。ピンク髪の何か元気いっぱい小動物系なヒロインですね。その見た目に違わず陸上部で活躍しているんですが、魔法少女になるために陸上部を辞め、そしてアイドルを目指し(???)、何だかんだあって魔法少女になります。そのコロコロ変わる展開がとても面白かったです。

最後がおまけの奏ルート。他4ルートでは女みたいな男友達として描かれますが、ルートに入ると実は女でしたとなるよくあるアレです。あーはい。女だったから安心してセックスして終わりでしょ?と思ったら魔法が暴走し、女であることを隠していた理由も上手く説明され、短いながらもとても面白いルートが展開されました。

他4ルートプレイ中「奏ルートって何だよ…まぁ実は女でしたでHシーンが1、2回あるだけの短いやつか、もしくは男の娘ルートか…それだったら途中で切り上げるか。っていうかそもそもやらなくてもいいかな」といったテンションだったのですが、4ルート終えて一応覗いてみようという流れになりまして。それで覗いてみたら想像と全然違うとんでもねぇルートで、覗くことにした当時の自分を思いきり褒めてやりたいです。よくやった私。

総じて「羽月さえ受け入れられれば、全ルート文句の付けようはほとんどないから是非やりましょう」といった、高レベルな作品でした。とてもいい作品をありがとうございました。