「君の名残は静かに揺れて」感想

Flyable Heartのヒロイン茉百合が主役の本作、タイトル画面から難しそうな雰囲気が溢れていますね。タイトルがまず難しく、ヒロインも笑顔ではなく、背景も暗くて寒い感じ。重い作品が苦手なので、普段の私であれば間違いなく回避していただろう作品ですが、Flyable Heartの茉百合ルートが楽しすぎたため、軽いノリで始めました。

良家のお嬢様茉百合が平民の主人公との関係を認めてもらうために一緒に家に乗り込む話です。なので毒を盛られてみたり嫌がらせを受けてみたり家の方々が発狂してみたり、こういう話ならこういうトラブルが起こるだろうな、みたいなのが一通り発生しました。

空気の重いお屋敷で息の詰まるようなやりとりが続くので、いくらFlyable Heart茉百合ルートが楽しかったとしても途中で心が折れそうですが、茉百合ともう1人のサポートキャラクター会長の2人に支えてもらえたこと、規模がそこまで大きくないことで無事完走できました。最後はとても綺麗にまとまっていました。

本作はFlyable Heartの続編なので、Flyable Heart程度の苦痛は乗り越えられる猛者が主なプレイヤー層と考えられます。しかしそれより重い苦痛に耐えられるとは限りません。それをノリに任せて誰も信じられない長編ドロドロ物語にしたら、プレイヤーの心が折れてしまいます。なのでそうならないよう、必要以上にプレイヤーに苦痛を感じさせないよう加減していたんだろうと思います。いい塩梅でした。

丁寧に加減されているので、タイトル画面から受ける印象ほど辛くはなく、Flyable Heartが楽しめたのなら楽しめる「いい感じの作品」でした。