「未来ノスタルジア」―美しいタイトルですね。タイトルを読んだだけで感動モノとわかります。これで抜きゲーだったらビビる。なのでプレイヤーはそういうのを期待してプレイすることになります。私もうっかり期待してしまいました。
この書き方だと本作が感動モノでないみたいですね。そんなことはなく、本作はしっかりと作られた感動モノだったと思います。4つのルートを経てTrueルートが解放される感動モノによくあるルート制御、強い決意を抱いて主人公の元に訪れるメインヒロイン、そしてヒロインの死、うーん感動モノ。
問題は私の感性、才能にありました。どうやら私には感動モノで感動する才能がないみたいです。どれだけ美味しくても味覚が死んでいたら意味がないですね。感動する才能がないプレイヤーが感動モノをプレイしても、やっぱり意味がありません。
「あぁここって感動するところなんだろうな」と頭でわかるものの、感情は特に揺さぶられることなく、涙も出ません。こういうのを人でなしって言うんですかね。
私も感動することはあります。「感動モノの作者が意図したタイミング」で感動できないだけで。感動モノとして作られていないような、ラブコメのほんの小さな仕草で泣きそうになったことがあります。多分ズレているのでしょう。人からズレているから人でなし。そういうワケで感動モノで感動するのは諦めました。苦手分野で頑張っても辛いだけ。
感動モノで感動できないことが判明した私ですが、感動モノから感動を引いたら何が残るんだって話ですね。本作のすごいところはそれでも多数の魅力が残るところです。
ヒロインが軒並みかわいいのはもちろんのこと、まずおっぱいがすごい。
すごい。こんなの卑怯じゃん…。
そして幼女も威力がすごい。ロリコンを殺しに来てる。
そして1枚目の右側の詩ちゃん。彼女がヤバい。
詩ちゃんの魅力は大体この1枚で伝わると思います。座右の銘になりました。感動シーンよりこっちで感動しました。
このように感動し損ねても「まぁでも詩ちゃん可愛かったし別にいいかな」と楽しめるようになっていて、全クリしたときに損した気はしませんでした。感動できれば儲けもの。感動できなくても別にいいや。感動モノですが、感動できなくても楽しめる大変高レベルな作品だと思います。感動モノで感動できる自信がなくても大丈夫です。やりましょう。