「無難なエロゲ」が詰みかけているエロゲ業界を救う

エロゲの世界は多種多様です。実妹とのHシーンがあったり、ヒロインが発狂して他のヒロインを殺してみたり。でもエロゲに長いこと触れ続けていると、そういうのに慣れちゃうんですよね。いくらでもあるもん。

そういう「無難でないエロゲ」が溢れているエロゲ業界、ヤバいです。

エロゲって会話の話題にできませんよね。相手が同じ作品をプレイしているどころか知っている確率が低すぎますし、実妹とのHシーンとかそんなの話題になんてできるかよ…。これは非常に不味いです。「エロゲはネット上にしか同好の士を望めない」ということなので。エロゲオタクにとってエロゲは「声で語るモノではなく文字で語るモノ」なんですね。

文字は関心のある人の目にしか入りません。エロゲに興味を持って検索した、そんな才能溢れる特殊な人類の目にしか伝わらないんです。自然発生に任せていたら、そりゃ「数万本売れたらヒット作」な小さな業界にしかなりません。

一方で声は興味の有無に関わらず耳に入ります。エロゲに興味がなくても、エロゲについて語っている声を聞いてうっかり興味を持ってくれる可能性があるわけです。声で語ることができれば。

声で語られることのないエロゲは広まりません。広まらないから「エロゲは文字で語るモノ」であり続け、そうである限りやっぱり広まりません。負の連鎖ってやつですね。

 

ではどうしたら負の連鎖を断ち切れるか。って地道に「無難なエロゲ」を作り続けるしかないように思います。「気心知れた友達との会話であれば話題に出せる」程度に無難であれば、とりあえずその友達をエロゲ沼に引きずり込める可能性が生まれます。

「無難でないエロゲ」しか知らないエロゲオタクは「エロゲの会話」ができません。「えっ何それキモい」と引かれる未来しか見えないので。それなら「「無難なエロゲ」を知っているエロゲオタク」を作ればいいんです。

「無難なエロゲ」が少ないから、手に取る作品は「無難でないエロゲ」ばかり。結果として「無難でないエロゲしか知らない」なんて惨状になるんです。「無難なエロゲ」の数が多ければ、そりゃ「無難なエロゲ」を知る確率が上がります。作りましょう。無難なエロゲ。

友達にエロゲオタクになってもらえれば、二人の間に「エロゲの会話」が発生します。無難な作品なので声に出せます。ようやく声を使った宣伝が可能になるわけです。勝ち筋が見えてきましたね。

 

でも「無難なエロゲ」では話題にならず忘れ去られそうですね。違います。というか「無難」と言っても真っ平らなエロゲではなくて「地雷要素の少ない普通に楽しいエロゲ」です。「無難でないエロゲ」はそもそも話題にできません。なる/ならない以前の問題です。一方で「無難なエロゲ」は話題にできます。話題にできるなら、話題になる可能性があります。

引かれても被害の少ないネット上ではネタにしやすい「無難でないエロゲ」が好まれますが、前述の通りネット上で話題になってもエロゲオタクから先には広がりません。今までそれでやってダメだったんじゃないですか。

一方で今回狙いを付けたのは「現実の会話」です。今後付き合っていく可能性の高い相手との会話では「無難」が好まれます。会社の休憩所で年上のおっちゃんと会話するとき、話題にできるのって精々ポケモンやドラゴンボールじゃないですか。好みにドストライクな作品ってワケではないですよね。けど会話では「無難でないエロゲ」より遙かに活躍します。

エロゲオタクに会話のネタを提供して「会話できるエロゲオタク」に育てましょう。エロゲオタクの人生が詰むとエロゲが広がらなくなり、エロゲ業界も詰みます。詰まないために、まずエロゲオタクの人生を豊かにしましょう。我ながら何だこの結論。

 

  • 文字では新しいエロゲオタクを作るのは難しい。
  • 声であれば文字より新しいエロゲオタクを作りやすい。
  • けどエロゲオタクは「無難でないエロゲ」しか知らないから話題に出せない。
  • エロゲオタクが「無難なエロゲ」を知る機会を増やすために「無難なエロゲ」を量産しよう!

 「文字より声の方が興味のない人々への宣伝として有効である」というところから始まってこうなりました。まぁ単に私が「無難なエロゲ」が好きってだけなんですが。