「略奪者の淫宴」感想

本作は主人公の暮らす平和な村に突然盗賊団が押し入って略奪の限りを尽くすところから始まります。そして主人公は盗賊団の奴隷になって復讐の機会を窺うことになり、青年に成長した頃に盗賊団が偶然入手した麻薬的なヤバい薬草で薬物中毒に陥り崩壊して、その中で男リーダーと女リーダーを含む全員を皆殺しにして復讐完了…というのがおおまかな流れ。

この流れの中で襲われた村のモブキャラクターは大体全員酷い目に遭って命を落とし、その様子にほの暗い性的興奮を覚える、というのが本作の使い方なんだろうと思います。ただ、モブキャラクターのHシーンは大体モブキャラクターが薬物でおかしくなっており、おかしくなりすぎて呆けているようなものも多かったです。そういうワケで使えるかというととても微妙。

じゃあ名前のあるヒロイン達はどうかというと、まず主人公の母と姉は最序盤で陵辱の末にあっさり殺されてしまいます。このため1シーンずつしかありません。比較的長生きする盗賊団の女リーダーは「頭おかしいショタコンババア」といったキャラクター付けになっており、主人公成長前ならまだしも成長後は薬物中毒も相まって何かもう色々ダメ。

唯一量・質ともにまともだったのが盗賊団の心優しい娘メイシア、タイトル画面右側のヒロインさんです。復讐の機会を窺っている周囲が全員敵状態の主人公の唯一の癒やし役になり、恋仲になり、それで女リーダーに目を付けられて薬物で滅茶苦茶に壊されてしまい、主人公が涙ながらにトドメを刺すことになります。

登場当初から壊れているモブキャラクターと違い「まともだった頃がしっかり描かれているキャラクターの壊れた様子」なのでグッとくるものがあり、女リーダーの「頭おかしいショタコンババア」のように性癖を絞りすぎて一部の人にしか当たらないキャラクター付けでもなく、長生きするためHシーンの数も他と比べて豊富―と、他のヒロインと比べて厚遇されていました。他のヒロインが冷遇されすぎていただけかもですが。

にしても彼女囚われの姫騎士とかじゃないんですね。公式サイトや商品説明を読んだりせずに購入したもので、タイトル画面でそういう印象を持って始めたんですけど。手枷をはめられて悔しそうに歯を食いしばってこちらを睨み付けてますけど、そんなシチュエーションはありません。

 

「略奪者の淫宴」というタイトルから、さらわれたヒロイン達が酷い目に遭う様子を楽しむ作品かと思っていたんですが、薬物中毒でヒロイン・モブキャラクターが壊滅してしまって「何か期待してたのと違った」作品でした。盗賊団を短時間で青年1人で潰せる程度に弱体化させるには、たしかに薬物をばらまくのが手っ取り早いんですけど、それならそうとアピールしてほしかったです。

なお本作にはこの世の全ての不幸が降り注いだ主人公を救済する続編があります。あまりにあまりな結末にもやっとしたらプレイして「ロイくんよかったね…」しましょう。