「竜騎士 Bloody†Saga」感想

略奪者の淫宴の続編という面白すぎる設定が気になって買いました。だってあの略奪者の淫宴ですよ。主人公が幼少期に盗賊団に家族を皆殺しにされ、自身は盗賊団の奴隷として生き延びて復讐の機会を狙う日々を送る中、盗賊団唯一の良心であるリーダーの娘と恋仲になるも、薬物騒ぎに巻き込まれて彼女は死亡、盗賊団は壊滅、復讐を果たすことに成功するも何も残らず目的を見失って失踪した、あの略奪者の淫宴にどうやって続編を生やすって言うんですか。

それで蓋を開けてみたら、前作でこの世の全ての不幸が降り注いでいた主人公を、なろう小説みたいな俺ツエーハーレムシナリオで幸せにする話でした。壮大な主人公救済物語。

前作の後、何とか持ち直して薬草師として放浪の旅を続けていたところ、竜に襲われてボロボロになっている国に立ち寄り、救助・復旧作業を手伝っていたら何だかんだあって騎士ヒロイン4人を妻に迎えて幸せに暮らしていくことになります。ロイくんよかったね末永くお幸せに…。あ、ちなみにこの国は一夫多妻制なので妻が4人いても大丈夫です。

「何だかんだ」の中にはホント色々あり、竜の卵を拾ったら孵化して、ヒロインの一人が母親と認識されたことで子育てしてみたり、そうした結果強力な竜が戦力になってみたり。盗賊団や薬草師としての放浪経験からやたら戦闘力が上がっており、ヒロインでは刃が立たない敵をあっさりぶち殺す場面もありましたし最終的には国を襲っていた竜の頭を剣で爆散させてました。主人公が安定して強く逞しく、安心して読み進められました。

本作だけで見れば、俺ツエーハーレムシナリオで何ら面白くもなかったのかもしれませんが、前作が前作だったもので、それほど濃くはないものの繋がりが感じられ、随所で「ロイくん強くなったんだね…」とか「ロイくん幸せになってよかったね…」と、主人公ロイの成長した幸せな様子にほろりとくる、そんな作品でした。

前作のようなモブキャラクターのHシーンは特にな…敵キャラクターがモブキャラクターの死体で屍姦しているシーンが1つありましたか、そのくらいで、各ヒロインに6シーンずつと複数人のものが3シーンちょろっとあるだけでこれといって印象に残るようなものもなく、「ロイくんよかったね…」するための作品でした。これエロゲか?ロイくんよかったね…がエロゲの目的でいいのか?という疑問はなくもないですが、実際「ロイくんよかったね…」するための作品なので…。前作をプレイしてすっきりしない終わり方にもやっとした直後であれば、「ロイくんよかったね…」できて楽しめるかもしれません。他のタイミングでは…微妙かもしれません。