ランキングは一番下まで見ちゃいけません

作品投稿サイトのランキングってつい下の方まで見ちゃいませんか。上位数%が高品質なのは当たり前なんですが、自分の好みにビビッとくるやつはもしかすると下の方にあるかもしれないし…。それ、やめた方がいいと思うんですよね。

1日1000個の作品が投稿される投稿サイトの、100位までのデイリー人気ランキング―こういうランキングであれば、投稿される作品を一つ一つ全てチェックするより、ランキング全てに目を通した方が効率的に高品質な作品と出会えます。

確かにそうですが、そもそも「一つ一つ全てチェックする」なんて論外で、考えるまでもなくダメなんですよね。それと比較して「こっちの方が優れてる」と言っても仕方ないです。「時給100円と比べたら時給200円は倍」と言われても、最低賃金って知ってますかってなりますね。「どっちも論外」です。

普通の人は「ランキング全てに目を通す」なんてことはしません。どうしているかというと、上位数%を見るだけです。そんなもんなんです。

 

ではどうやって好みの作品を見つけ出すか。「上位数%に好みの作品があるとは限らない」ですよね。わかります。5位までになくても10位まで見ればあるかもしれない。10位までになくても50位までには…って。

最初から間違ってます。あなたの好みには、ランキングを掘り下げてまで付き合うほどの価値はありません。あなたの感性はそんなに大事ではありません。「どうやって好みの作品を見つけるか」ではなく「ランキング上位数%の作品を好むように自分を叩き直す」。ランキング上位数%に好みの作品がないあなたの感性が不味いんです。

小さい頃親御さんに好き嫌いを叩き直されませんでしたか。アレがあったから私たちは「大体何でも食べられる大人」になれたんです。アレがなかったら「好き嫌いの激しい大人」になって、食事がマジで面倒くさいものになっていたでしょう。

アレは食べられない、アレしか食べられない―と、普通の人は呼吸レベルで意識せずに流している食事に色々費やしてしまう。病気や障害と大差ありません。それを娯楽作品でもやらかしているわけです。不味いですね。

ランキング上位数%に入るには、大衆ウケする必要があります。人気ランキングは票数が正義です。数を稼ぐには多くの人が理解できる必要があり、「理解力の高い少数精鋭」だけにウケても数が足りません。つまりランキング上位数%は「わかりやすい作品」です。

「簡単で楽しい作品」と「難しく楽しい作品」なら簡単な方がいいです。娯楽作品に際限なく時間を費やすオタクは別として、普通そこまで娯楽作品に費やせないので。「簡単で楽しい作品」を「低俗な作品」と捉える感性はいますぐ捨てましょう。

娯楽作品って本来そんなに時間を割けないんですよ。オタクはその時間の振り分け方がおかしくて、「本来やらなきゃいけないことのための時間」まで娯楽作品に充てちゃって悲惨なことになるんです。

そういうワケでランキング上位数%の人気作品は「良いもの」です。安心してそれを楽しみましょう。それを楽しめる自分を受け入れましょう。カレーもラーメンも焼き魚も、いつも普通においしく食べてるじゃないですか。今更です。とりあえずランキング上位数%を味わってみましょう。美味しいはずなので。そしてそれより下を見るのは止めましょう。そんなに価値はありませんから。

 

ここまでは作品を見る側の話でした。ここからは作品を投稿する側、より多くの人に作品を見てもらいたい、人気者になりたい方に向けた話です。

ランキング下位にでも滑り込めればそこそこ注目を集めますよね。ランキング外よりは。はい。ランキング下位も論外です。

「ランキング下位で集まる注目」は「人生詰んでる少数のオタクの注目」です。そういう人々による注目なので、口コミは期待できませんね。「話す相手」を作る手間を省いて娯楽作品に注ぎ込んでる連中ですから。普通の人はそんな下位まで見に来ませんから。

「好き嫌いが激しい人々」なので感覚も狂ってます。このためランキング下位で得たコメントに耳を傾けてはいけません。「人気者になるための参考になるコメント」なんてありませんから。

ランキング下位で得られるのは「ランキング上位に上がるまでの一時的な票数」だけです。「感覚の狂ってるオタク」でも数にはなるので、「今より少し上」に上がるまでは利用できます。しかし彼らは感覚が狂っているので、ランキング上位を目指して「簡単で楽しい作品」を投稿するとそれを「低俗な作品」と捉えて離れていきます。これはもう仕方ないので割り切りましょう。

 

あなたが上位数%に食い込めていないのなら、あなたも感覚の狂ったオタクなのでしょう。あなたが良いと思ったネタ、満足した完成度、色遣いや細かな表現、作品の雰囲気、そういうのがズレているから人気者になれていないんですよ。

「あいつ人気者だけどチャラチャラしてて言ってることも適当だよな」なら、人気者になるにはチャラチャラすべきで、言うことは適当であるべきです。正確な事を言うために堅苦しい説明口調になったりするから、人気者になれないんじゃないですか。現実を見ましょう。

この場合「チャラチャラしているべきではない」「適当なことを言うべきではない」というあなたの感覚は狂っているわけです。目の前に「チャラチャラしていて適当なことを言う人気者」という現実があるんですから。人気者になりたければ人気者から学びましょう。