学校の美術の授業で絵の描き方を教えない理由

こんなツイートを見掛けました。ぶら下がっている返信は大体「わっかる~」といった感じでしたけど、むしろ現状のやり方が正解なんじゃないかと思います。

現代の美術、体育、音楽、あと作文なんかもそうですか。そういう芸術系の授業が「やり方を教えない」方針なのは、それらの授業が「生徒の心を折ること」を目的としているためと考えるとしっくりきます。

なぜわざわざそんなことをするかというと、100人中50人も60人も芸術系を目指してしまっては国が傾くためです。国を支えているのは芸術ではなくその他大勢の何かパッとしない地味な仕事をしている皆さんですから。

エロゲは楽しいですが、お腹は膨れませんしがんにも効きません。機械を動かして製品を作ることもできません。芸術系は「楽しい」を発生させて、それで終わりです。そんなの適量あれば十分なので、100人中1~2人で足ります。芸術はコピーが容易なこともあり、そんなに人数はいりません。

そういうわけで早期に心を折ってコピーが困難で人手が必要な「その他の仕事」に就いてもらうためにやり方を教えないんじゃないかと思います。ついでに芸術系を馬鹿にする風潮なんかも国を繁栄させるにはむしろプラスに作用していそう。

 

また芸術系は「後遺症が残る」という大変マズい性質があります。芸術家を目指したうちの一握りが成功して残りは挫折するわけですが、この挫折した側は中途半端に芸術系に進んだために負った後遺症により「その他の仕事」をまともにこなせなくなっています。

性格が捻くれていたり破滅的に不健康だったり常識を欠いていたり、そういう色々が複合してもう何かとてもダメ。そんな彼らも気軽に殺すわけにもいかず、死ぬまで国で抱えなきゃいけないわけですから、頭が痛くなりますね。将来の夢とか何も持たずにふわっと漂いながら適当に進学して会社に就職してそれなりに働いて子供を産んでくれれば、国にとっては後遺症を抱えた芸術家崩れより何倍もプラスです。

芸術系は軽い気持ちで足を突っ込んでいい分野ではないので、そもそも足を突っ込ませないよう、興味を持たせないようにしているというわけです。

余談になりますが成功した芸術家が突然死するやつ、よくありますよね。アレは「性格が捻くれていたり破滅的に不健康だったり常識を欠いていたり、そういう色々が複合してもう何かとてもダメ」なのが原因になりやすいです。芸術家と芸術家崩れの差は「成功したかどうか」だけで、後遺症はどちらも負うどころか成功するとその道を進み続けて致命傷になりやすいので、ある日限界が来て突然死するわけです。

 

それと現実問題として「教師では第一線で活躍する芸術家を育てられない」というのもありそうです。第一線で活躍する芸術家は教師になりません。活躍できるならそれで大金を稼げばいいわけですから。教師になるのは「挫折した大多数」です。そんな彼らが特級の奇人変人を満足させ成長させられたら誰も苦労しませんよね。今頃世の中は天才で溢れていますって。そもそも教師は多数の生徒を教育しなきゃいけないので、奇人変人に付き合っている余裕なんてありません。

教師にできるのは「何かすごそうなやつ」を授業で見つけ出し、彼らに「こういう分野もあるんだけどどう?興味ある?」と選択肢を提示するところまで。教師では奇人変人を磨くことはできないので、今の形なんじゃないかと。

ちなみに「教師なんかに芸術家は育てられない」と言いましたが芸術家にも芸術家を育てる能力なんてありません。誰も育てられません。そこで活躍するのが「師匠と弟子」というシステムです。

まず「なぜ成功したか」なんて誰もわかりません。人気のアイドルがいるとして、それがなぜ人気なのかは誰もわかりません。人付き合いが上手いのか、歌が上手いのがいいのか、それとも髪が長いのがいいのか。誰もわからないので「じゃあもっと歌が上手ければもっと人気になるはずだ」は多分外れます。そんなもんです。なので「師匠(成功者)は何か知らんけど成功しているから、全部パクればそれなりに成功しやすいんじゃなかろうか」ということで、召使い扱いで同居させて一挙手一投足全てを見せて学ばせるわけです。あ、もちろん師匠本人もなぜ自分が成功しているのかはわかってません。

 

そんなこんなの事情で「やり方を教えない」授業になっているんじゃないでしょうか。ある種の進路指導。エロゲオタクを集めた私のタイムラインにもちらほらとヒロインのイラストを描いている人がいて、彼らがこれから芸術家として成功していくのか、どこかで崩れるのか、これといって茨の道を進まず趣味として楽しく付き合っていくのか、それは神様しか知らないんですけど、致命的な後遺症を負ってつらい人生にならないといいな、なんて遠くから眺めながら思っています。私自身ブログなんて芸術系の端くれみたいなものをやっていて言うのもアレですけど。