「散々レイプしたヒロインを食い殺すモンスター」について考える

エロゲの世界は広く、ヒロインが色々な酷い目に遭うことがあります。中には「モンスターに散々レイプされた挙げ句に食い殺される」なんてことまであります。「酷い目に遭うヒロイン」に興奮する客にとってはいいんでしょうけど、モンスターの立場に立ってみるとどうなんでしょう。

モンスターの立場で見ると、ヒロインに精液を大量に注ぎ込んでいるので、そのヒロインを食べるということは自分の精液を食べることになりますよね。皆さん精液食べたいですか。エロゲの中では相手の色々な体液を喜んで飲んだり舐めたりもしていますが、「自分の精液を喜んで飲んだり舐めたりしている様子」は見たことがありません。多分一般的にも喜んで飲んだり舐めたりするものではないでしょう。

けど今回のモンスターは「誰かに強要されたわけでもなく、自発的に自分の精液を食べる」という行動を取ります。怖くないですかこれ。

「精液を積極的に食べる個体」と「精液を食べることを嫌う個体」のどちらが子孫を残しやすいかって、そりゃ嫌う個体でしょう。食べちゃったらその精液で子供を作れないので。別途子供を作るための精子を作り直さなきゃいけなくなります。このため私もあなたも、多分精液は食べたくありません。そうなっている方が自然です。私たちにとって、精液は食べるものではありません。

「レイプしたヒロインを食べるモンスター」はこれが根本的に違うんですね。特に嫌がることなく食べちゃいます。何か私たちとは前提が違うのかもしれません。

精液で食料を確保する説

「精液を作る能力がものすごく高く、子供を作る用途だけでは使い切れず、他の用途でも有効活用できるように進化した」なんてどうでしょう。

オスとしては、メスにセックスで抵抗されるのは面倒くさいですし、それはそのまま子孫を残せる確率に響きます。精液に「自分にだけ効かない媚薬」的な効果があれば、メスの抵抗を抑えられます。

それが異種にも効けば食糧確保が容易になります。獲物を見つけたらとりあえず精液を注ぎ込んで抵抗を抑えてやればいい。この場合当然食糧には自身の精液が含まれており、それを食べるのを嫌う個体は餓死します。結果として「積極的に食べるわけではないが、自分の精液を食べることを特に嫌わない個体」辺りが生き残り繁栄することになります。

おまけに精液が媚薬効果を持つと、「媚薬効果を持った精液」だけで食欲と性欲を満たせるので、2種類の液を作らなきゃいけない生物より体の構造が単純で済みます。行動パターンも「とりあえず精液を注ぎ込んで、同種以外なら食べる」くらいまで単純化できます。

こうして考えると「媚薬効果を持つ精液を出す触手」は大変合理的なんですね。

そもそもあれは精液ではない説

単純な「媚薬」かもしれません。媚薬で抵抗を抑えて安全に食べられるようにするだけ。

女性器は「精液を注ぎ込むと子供ができる穴」なわけですが、それは人間がたまたまそういう方法で子供を作るように進化したというだけで、モンスターにとっては単に「穴であること」が重要なのかもしれません。

媚薬をより効果的に吸収させるなら、体に浴びせるより、穴に注ぎ込んだ方が効きそうですよね。それでモンスターは「獲物の穴に媚薬を注ぎ込んで抵抗を抑えて食べる」という行動パターンになっています。

それを人間が「女性器に液体を注ぎ込まれた → この液体は精液だ」と勘違いしたわけですね。人間にとって女性器に注ぎ込まれる液体は精液なので。結局食い殺されちゃうので、それが精液かどうかは謎のまま。というか多分精液じゃないでしょう。食べちゃうし。

でも別に人間なんて弱らせなくてもいいのでは

「媚薬で獲物を弱らせて食べる」という発想で話を進めてきましたが、私がこれまでに見た「ヒロインを食い殺すモンスター」って皆さん屈強な体をお持ちでした。人間の女くらい軽く押さえつけて、それこそ問答無用でレイプできるくらい強いんですね。

そう考えると、そもそも媚薬で弱らせる必要はなくて、最初から躍り食いすればいいんですよね。人間だって小魚の躍り食いをする際に弱らせたりしません。相手が雑魚なので。

多分、人間だけでなく他の大型獣なんかも獲物にしているのでしょう。人間なら何とかなっても、イノシシが暴れたら流石にマズいから媚薬必須。そこで、行動パターンを単純化するために「獲物が何であれ、とりあえず媚薬を注ぎ込んで食べる」としているのでしょう。人間や小魚に対して媚薬を使っても媚薬を少し余計に使ってしまうだけなので。

 

単純に「酷い目に遭うヒロイン」に興奮しておけばよかったところで「え、精液食べるの?」と引っかかってしまいまして。そこから妄想したらこうなりました。結局よくわかりません。そもそもファンタジーの世界なので考えてもアレなんですが。これから食い殺すヒロインに注ぎ込むあの液体、ホント何なんでしょうね。