全クリしたエロゲってどうしてますか?

全ルートをクリアして、回想も全部埋まって、作品の全要素を味わい尽くしました。おめでとうございます。全クリです。ってなったらどうしてますかそのエロゲ。私はさっさとアンインストールしてます。

全クリしたエロゲを、その後起動したことってありますか。そりゃ抜きゲーは別ですよ。あれは抜くための道具なので、使いたくなる度に起動します。今回はそれ以外の話。

私は基本的に二度と起動しません。たとえそれがとても楽しめた作品でも。もう新要素はありませんから。あなたが「新要素がなくても全クリしたエロゲを度々起動する」ならいいんですが、私みたいに「二度と起動しない」なら、つまり「全クリしたら捨てていい」ということです。

「捨てていい」なら、ハードディスクを圧迫しているクリア済みのエロゲはアンインストールでき、部屋を圧迫しているディスクはダンボールに詰めて買い取り業者に送ることができ、特典は…元から押し入れの肥やしでしたね。燃えないゴミか何かに出していいことになります。買い取ってもらえるなら緩衝材代わりに一緒にダンボールに詰めてもいいです。

「二度と起動しない」ということはつまり「キャラクターへの関心は今が最高潮」ということです。人間は忘れる生き物なので。最高潮の今でさえ使わなかった特典ですから、そのまま抱えていても多分死ぬまで使いません。捨てましょう。ハードディスクも部屋も押し入れも片付き、いくらかのお小遣いがもらえて、買い取り業者は商品を確保でき、みんな幸せってやつです。いずれ世界から戦争はなくなるでしょう。

 

新品のエロゲを買ったとき、設定資料集やらサウンドトラックやら、何か色々特典がくっついてきましたよね。そしてその特典、使いませんでしたよね。使ったら傷んじゃうし。それで結局押し入れの肥やしにして、そのまま今回捨てる運びになりました。

つまり特典は不要です。それなら初回限定版でなくていいですし、何なら中古でもダウンロード版でもいい。そうなりますね。初回限定版でなくていいなら当たり外れが判明してから買えますし、特典を保管・処分する手間も掛かりません。

初回限定版の売れ行きが悪くなれば、特典商法もいずれ見直されるでしょう。流通するだけで誰からも使われない悲しい道具がそもそも生産されなくなり、これでまた一歩世界平和に近付きます。

もしこのスタイルが広まると、エロゲメーカーからすると「特典に差を付けて、1人のエロゲオタクに複数本買わせる」みたいな売り方ができなくなります。単純に販売本数が減りますね。

しかしエロゲのそういう気違いイメージが払拭されれば「エロゲは気軽に買えるもの」になります。「複数本買わないとコンプリートできないもの」が「1本買えばコンプリートできるもの」になるので。1人に5本買わせるより5人に1本ずつ買ってもらう方が健全ですし、買う方も気軽に買えますよね。

特典が一切付かなくなると、ダウンロード版も選びやすくなります。ダウンロードは「物理的な特典が付けられない」が欠点でしたが、ディスク版にも特典が付かなくなれば「ダウンロード版の欠点」ではなくなりますね。

ディスク版と比べてダウンロード版は非常に手軽です。買いに行く必要がありませんし、遠く離れた店から送ってもらって荷受けする必要もありません。部屋を圧迫せず、隠しやすく、処分はアンインストールだけで済みます。エロゲが面倒くさくなくなれば、足踏みしていた人々が買ってくれるようになるかもしれません。

 

全クリしたエロゲをどうするかという話から特典商法の話まで転がっていきました。大体いつもこんな調子です。「エロゲオタクは数が少ないから客単価を上げていこう」ということなんでしょうけど、それでダメだったんですから、エロゲメーカーさんは「エロゲオタクは数が少ない」の方を打開していきましょう。そして私たちエロゲオタクは、もう特典なんて放っておいて、ダウンロード版に切り替えていきましょう。