応援で好きな人を活動休止に追い込まないために

「好きな人を応援したい」それは自然な感情で、その受け皿として古今東西様々な窓口が設置されてきました。雑誌の人気投票やアイドルのファンクラブ、最近ではpixivFANBOXなどの支援サービスも増えましたね。今回はそういう「応援」の話をしましょう。

「この人には頑張ってもらいたいから、この人を応援したい」―好きな人にいい気分になってもらって、いい活動をしてもらうための行動、それが「応援」です。でも「応援したい」はいいとして、具体的な正解がわかりません。「がんばれー」と声を掛けるにしても自分の暮らす田舎から彼の活動する東京には声が届きませんし、仮に届いても「がんばれでがんばれたら苦労しねぇんだよ」というのもあります。

この「~したいけど正解がわからない」という状態は大変危険で、その危険性は古くから知られているために多くの応援窓口が考案・設置されてきました。この状態の何が危険って、とんでもねぇことを思いついてしまうおそれがあるんですよ。たとえば「応援はがきを1人でX枚送る」「直接自宅まで手作り料理を持って行く」みたいな、常軌を逸したキモい応援手段を思いついてしまう危険性。

「~したいけど正解がわからない」という状態は不快な、一種のストレスが溜まっている状態なので、何か解決策を思いつくと割と軽率に実行してしまいます。イライラしているときに目の前にサンドバッグがあったらつい殴っちゃいますね。頭が湧いている状態での思考・行動は大体ろくでもなく、その矛先が「好きな人」に向いてしまうわけです。上の例みたいな応援手段、ときどき実行してしまう人がいますね。

ここで基本に戻って考えてみましょう。「好きな人」は「応援を受けていい気分になることが期待できる人」です。それが期待できないなら応援するだけ無駄ですから、応援しようという気が起きません。そんな「応援に左右されるようなクソザコメンタル」に「キモい応援手段」をぶつけたらどうなるか。冷静な頭で考えれば「あー、はい」となると思います。

そういうワケで「ファンが常軌を逸したキモい応援手段を思いつき実行されてしまう状態」は「好きな人」にとって大変危険なわけです。事務所もそりゃ応援窓口を設置しますよね。

私たちファン側は「応援したい」となったとき、公式の応援窓口を利用すべきです。オリジナルの応援手段を考えてはいけません。「応援したい」とき、私たちは頭が湧いているので正常な思考ができなくなっていて、やらかすおそれがありますから。

  • 好きな人の作品を1人分買う
  • 公式ファンクラブに1人分加入する
  • 公式の人気投票で1人分投票する

しつこいほど「1人分」と書きました。これを見て「少ない、足りない」と感じたなら、あなたは現在進行形で頭が湧いています。オリジナルの応援手段を考えていい状態ではありません。落ち着いて久しぶりに散歩でもしてきてください。「応援窓口を利用しているんだから、その中でなら好き勝手していいんだな!」ではありません。同じ作品は1人で1つ買うか買わないか、アカウントも1つ持つか持たないかです。窓口を設置した公式が想定している「1人分の利用法」で利用してください。

また1人で複数人を演じる応援は「好きな人」の感覚を狂わせてしまうので控えるべきです。不正だらけの人気投票では、1位が人気キャラクターに見えてしまうだけでなく、本来の人気キャラクターがわかりづらくなります。

「好きな人」は感覚で生きている人々なので、その感覚を狂わせては活動の質ががた落ちします。「あぁやっぱりこういうキャラクターはウケるんだな」―これが経験値になり感覚が磨かれるんですから、あなたがX票も投票してランキングを破壊したら、何を信じたらいいかわからなくなりますよ。そんなことは競合でもなければ望んでいないでしょう。

応援は「好きな人にいい活動をしてもらうための手段」です。好きな人がいい活動をしてくれなくなるような応援は応援ではありませんし、意味がないだけでなく害まであります。応援は公式の応援窓口を適切に利用して行いましょう。

なお、当ブログの応援窓口はTwitterとなっておりますのでよろしくお願いいたします。