日本語をローマ字表記しない

プログラミングでは「名付ける」という作業が度々発生します。プログラム、データ、ファイル、様々なものに名前を付けます。「Damage = Attack - Defence」というプログラムを書くだけでも3回も名前を付けています。

1人で作りきれない大規模なプログラムは、複数人で力を合わせて作ります。人数が増えてくると外国人も加わります。すると名前を何語で付けるべきかという問題が出てきます。
Damage = Attack - Defence
は英語がわかる人にしかわからないんですね。

さて、ある日本語しかわからないプログラマーが以下のプログラムを作りました。
Dame-ji = Kougeki - Bougyo
プログラミング言語は大体英語みたいなものなので、苦し紛れにローマ字表記にして体裁を整えています。

この書き方は誰を幸せにできるでしょうか。日本語しかわからないプログラマーは、頑張ってローマ字を解読して意味を理解します。英語しかわからないプログラマーは「アルファベットで書かれているから英語かな?」と解読に挑戦しますがDame-ji、Kougeki、Bougyoなんて英単語は存在しないので、理解できずに悲しい思いをしました。誰も幸せにしていないですね。

では次のプログラムはどうでしょう。
ダメージ = 攻撃 - 防御
日本語プログラマーは、慣れ親しんだ日本語なので解読も何もなく瞬時に理解します。英語プログラマーは見るからに謎文字なので解読に挑戦せずに諦めました。日本語プログラマーを幸せにしつつ、英語プログラマーの不幸も軽減できました。

なんでエロゲブログでプログラミングの話してんの? というと、次のスクリーンショットをご覧ください。

これは夏雪の.exeファイルです。「あっ…」となりましたね。続いてタマユラミライの.exeファイルを見てみましょう。

瞬時に理解できましたね。

では日本語表記が正解かというと、ローマ字表記にも利点がないわけでもありません。ローマ字表記なら「夏雪」の読み方がわかります。「夏」は「か」とも読むことから「かせつ」とかかもしれないし、短くまとめて「なつき」や「なゆき」かもしれない。そういう不安を解消する目的でローマ字表記にしたのかもしれません。特にエロゲは捻った読み方をさせるタイトルが多いので、ローマ字表記も絶対ダメというわけではありません。それでも読みやすさで勝る日本語表記の方がいいと思いますけど。