「面白くて一気に読破しちゃった」の逆を考える

「面白くて一気に読破しちゃった」―そう言われたら「へぇそんなに面白かったんだ」と素直に受け止めますよね。少なくとも彼は一気に読破したという事実があるので説得力もあります。それならもしかして「一気に読破できた作品は面白かったと錯覚してもらえる」かも?

私も先日「私の好きなエロゲソングってどんなのだろう?」と再生回数順で並べ替えたことがあります。上位はたしかにそれっぽかったです。再生回数も多いしまぁ納得かなって。

これも「それならどうなっているべきか」から逆算する方法ですね。「好きなら何度も再生しているはずだから、再生回数が多いのが好きなエロゲソングだ」と。つまり再生回数さえ稼げれば好きなエロゲソングという認識を勝ち取れるわけです。一気に読破できた作品も面白い作品という認識を勝ち取れます。他にも行列のできている料理屋が魅力的に見える、モテている人が更にモテる、など割とあると思います。

 

さて、「面白い作品を作ろう」で作れたら誰も苦労しませんよね。できたら世の中名作だらけです。それでも「一気に読破しやすくすること」はできます。

  • 簡単な言葉や一般的な言葉を使い、ググらせないようにする
  • 無駄な言葉を削って文字数を削減する

などの技術で「一気に読破しやすい文章」にできます。エロゲソングも同様に

  • 1分半程度にまとめる(1分は短すぎて2分は長い)
  • 前後のフェードイン、フェードアウトを気持ち短めにする
  • メーカー名を音読しない
  • 作品紹介、キャンペーン情報などを付けない
  • 歌詞を掲載して何言ってるかわからない部分が発生しないようにする
  • そうした動画、音楽ファイルを公式自らが動画サイトや公式サイトで公開する

などの工夫でループ再生の回数を稼ぎやすくなり、ループ再生した回数が多いということはこのエロゲソングを気に入っているということなので「好きなエロゲソング」になりやすくなります。催眠か洗脳かなこれ。

書き方のクセや歌声などの生まれ持った性質を変えるのは難しいですが、これらは機械的に処理できます。やればできます。「天賦の才能なんてないのはもうわかってるけど、それでもこれで飯を食っていくには売上は伸ばさなきゃ…」という方は検討してみてください。