バックログをシークバーにする案を考える


これはザコ迷宮と大魔法使いのゲーム画面です。至って普通の紙芝居エロゲ…のように見えますが、何か下の方にエロゲでは見慣れない○がありますね。ついでにうっすらと横線が引かれているのも見えます。これは動画、音楽プレイヤーでおなじみのシークバーです。真ん中より左寄りにあるので、まだあまり進んでいないことを意味します。

このシークバーは大変高機能です。シークバー上をクリックすれば瞬時にその場面に移動できるのでバックログ機能としてもシーンジャンプ機能としても使えます。2周目の既読テキストとか性癖に合わないHシーンなんかは何度も読みたくないですしね。

絶頂・射精するタイミングにアイコンを表示すれば絶頂・射精カウントとしても利用でき、この場合文字より視覚的にわかりやすく、ズボンを下ろして知能が低下しているプレイヤーにはありがたいかもしれません。

さてこの大変便利なシークバーですが、エロゲでは見慣れるほどには採用されてはいません。記憶に残っている限りではまいてつがそうだったと他の方から教えてもらって思い出したくらい。マジで少ない。なぜなのか。理由を考えてみました。

テキストを読み進める度につまみが動いて目障り

シークバーは常識的に画面最下部になければならないこともあって、テキストウィンドウと隣り合わせになります。そんなところでテキストが進む度につまみが右に動いていくわけで、まぁウザいですよね。

動画サイト大手のYouTubeを見ると、動画にマウスカーソルを合わせない限り非表示ですし、表示していてもシークバーにマウスカーソルを合わせない限りつまみは非表示です。それほどまでに目障りなんですね。ってことはYouTube方式をパクれば目障りではなくなるんですけど。

大昔まで戻れるように作りづらい

数時間規模の長編動画を動画サイトで見てみればわかるように、シークバーは内容が長くなればなるほど狙った位置に合わせづらくなります。ゲーム開始からエピローグまでを1本のシークバーでカバーしようとすると、何千何万クリック分をこの狭いゲーム画面に詰め込むことになり、一度離れると戻ってくることが極めて困難になってしまいます。元の位置に戻るボタンを用意する手もありますが、使い方がパッと見でイメージしづらいボタンがゲーム画面に生えるのはアレですね。

ザコ迷宮と大魔法使いはダンジョン攻略中にイベントが発生したときだけ数十クリック規模のイベントが発生する構成で、そのイベント1回分のシークバーになっていました。これなら規模が小さいので頑張らなくても狙った位置に合わせやすいですね。でもこれだとイベント1回分しか戻れません。

本作の場合ダンジョン攻略の結果まで巻き戻すわけにもいかないのでこれでいいんですけど、エロゲにはそういう巻き戻してはならない結果はないので、単純に大昔まで戻れない不便なバックログ機能になってしまいます。

一覧性が悪い

一般的なエロゲのバックログ画面は、数クリック分のテキストが1画面に収まっています。この分は何ら操作せずに一覧できるわけですが、シークバーだと1操作で表示できるのは1クリック分のテキストのみです。バックログは大抵複数クリック分遡りたくなるので、数クリック分のテキストを一覧できるバックログ画面の方が便利です。

 

いくつか並べてみましたけど、これはあくまでバックログ機能との比較。比べればバックログ機能に軍配が上がりそうですけど、共存できないわけではありません。両方あれば便利そうですね。うーん。便利そうなのに、広く採用されていない。ホントなぜなのでしょう。単純にシークバーという発想がなかった説もありますけど。